Ontario Style Special Contents Vol.42 春爛漫! オンタリオでお花見はいかが?

トロントやナイアガラ一帯には、周辺の自然にも負けないような美しい庭園が点在しています。花は4月頃から咲き始め、庭園内は鮮やかな彩りでいっぱいに。広々とした緑地の中、それぞれにテーマを持って作られたガーデンでのんびりと過ごす…日本のお花見とはちょっと違う、よりゆったりとしたひと時を味わってみませんか。
今回は、街にいながらにしてそんな贅沢な時間が体験できる、個性豊かなガーデンをご紹介します。

ミュージック・ガーデン/Toronto

発案はヨー・ヨー・マ。バッハの組曲がガーデンに

“絵画的”といわれるバッハの曲を庭園で表現してみては…そんなユニークな提案をしたのは、国際的に知られるチェロ奏者のヨー・ヨー・マ。彼のアイデアが、トロントのハーバーフロントの一角に実現しました。テーマとなったのは、バッハの無伴奏チェロ組曲1番。6つの曲をモチーフにした、それぞれのテーマガーデンがデザインされています。たとえば「プレリュード」は流れる川、「メヌエット」では踊る女性など、それぞれのイメージが樹木や石、草花によって具現化され、「おもしろい!」のひとことです。

編集部の体験談!
ミュージックプレーヤー持参で曲を聞きながら歩くとイメージがさらに膨らんで、心はバッハの世界へ。訪れたのは6月。ライラックなど初夏の花とともに、CNタワーや高層ビルなど、トロントならではの景観も楽しめました!!

エドワーズ・ガーデンズ&トロント植物園/Toronto

ランチ持参で1日中楽しみたい、広大なグリーン

1944年、トロントの実業家ルパート・エドワーズが、”のびのびとした田舎暮らし"という長年の夢を実現するために作った広大な庭園。これがエドワーズ・ガーデンの始まりです。当初は彼個人の別荘地として造園されたものですが、後にその美しさを保ち公園とすることを条件にトロント市に売却。現在では、広大な芝生広場やロックガーデン、池などを巡る何本ものトレイルが延び、季節の花々が楽しめる憩いの場として市民に親しまれてします。
また、その一部はボランティアによって運営されるトロント植物園となっており、英国式の「ノット・ガーデン」やトロントの原生植物を集めた「ネイチャー・ガーデン」など、12のテーマガーデンがレイアウトされています。ここはまた環境に配慮したデザインなどでエコガーデンとしても注目されています。
エリアはとても広大なので、ランチ持参でピクニックを楽しみながら1日のんびり過ごしてみては。

編集部の体験談!
トロント滞在中、毎日食べすぎで運動不足に…。そこで「今日は歩くぞ!」と出かけたのがココ。とくにエドワーズ・ガーデンは広大。池あり小川ありとハイキング感覚で、たっぷり体を動かしました。都会とは思えないほどに緑を満喫!

アラン・ガーデン/Toronto

ダウンタウンで楽しめるトロピカル植物園

6つの温室が連なる大きなトロピカルガーデン。それが、トロントの中心地にあるのだから驚かされます。歴史は古く1858年に街の名士ウィリアム・アランによって作られた庭園が始まりです。約100年前に建てられた「パーム・ハウス」が現在のメイン温室で、ビクトリアスタイルの外観は、なんともクラシックで雰囲気があります。各温室にはそれぞれ、ヤシ、水辺の植物、サボテンなどのテーマがあり、中には世界中の熱帯植物が集められています。

編集部の体験談!
冬の寒い日や雨の日には特におすすめのスポット。ところで下の写真のカメ、水辺の植物の温室にいたのですが、こうして思い切りノビをしたまま動かないのです。いくら暖かいとはいえ、緩みすぎ。もしや置物? という説も…。ぜひ確認しに行ってみてください。

トロント・アイランド/Toronto Island

散歩を楽しみながらアイランダーのお庭拝見

オンタリオ湖に浮かぶ公園のような島がトロント・アイランド。ダウンタウンのハーバーフロントからフェリーで15分という近さにありながら、緑がたっぷり楽しめる市民憩いの場です。広大な内部には、遊園地などのレクリエーション施設が充実し、ハイキングやサイクリングを楽しめるトレイルも延びています。季節の花々が咲く庭園も整備されており、お花見にもぴったりの場所。
また、ここには古くからある262軒の民家が残され、実際に多くの人が住んでいます。緑の中、農家風やヒッピー風など個性的な家々が建ち、それぞれに趣向を凝らした庭作りが行われています。それを眺めながら散歩するのも、ここの楽しみのひとつ。

編集部の体験談!
自転車を借りてフェリーに乗り、トロント・アイランドを散策。ある家の庭先でカヌーの手入れをしている方に挨拶をしたら話が弾み、中庭まで見せていただくことに。写真下のティムさんとアナさんご夫婦。フレンドリーでのんびりとした雰囲気も、この島の魅力です。

ロイヤル・ボタニカル・ガーデン/Hamilton

広大な名門庭園で、季節の花々を堪能

トロントからナイアガラの滝に向かう途中、ハミルトンの街にあるこの庭園は、ガーデンファン必見の場所。ハミルトン湾を囲むように広がる敷地は、なんと約1,100ヘクタール(東京ディズニーリゾートの約10倍!)と広大。主要ガーデンとなるヘンドリー・パークをはじめ、樹木園やロックガーデンなど、5つの大きな庭園があるほか、野鳥や水生動物などが生息する自然保護区も4カ所あり、内部移動にはシャトルバスが必要なほど。ネイチャートレイルも25kmに渡って延びており、ピクニックやハイキングを楽しみに訪れる人も少なくありません。
とくにおすすめは樹木園で、ここでは5〜6月、世界最大のライラック・コレクション(全部で600種類)を見ることができます。このほか、4月のチューリップ、6月のアイリス、7月のバラなど、季節ごとに見事な花々が楽しめます。

編集部の体験談!
6月上旬に訪れましたが、まさにライラックの旬! 広大な緑の中、ピンクや白の花々が咲き乱れていました。小さな花びらに近寄ってじっくり見ると、飴細工のようにつややかで可憐。様々なタイプのライラックを比べて見られるのも、贅沢な体験です。

ナイアガラ園芸学校/Niagara

ガーデン・エリートたちが丹精込める美しい庭園

ナイアガラの滝を訪れるならぜひ立ち寄って欲しいのが、この園芸学校。世界でも注目されているガーデニングのエリート養成所です。生徒は、厳しい審査を経て世界から集まった精鋭ぞろい。1学年12〜15名という少数で徹底的に園芸を学びます。彼らの3年間のプログラムの70%以上は、ここにある庭園が舞台。森林公園からバラ園、ハーブガーデン、ベジタブルガーデンまでが揃う広大な敷地内ではしばしば、一生懸命作業をする生徒たちの姿に出会うことができます。

編集部の体験談!
2年前に訪れた時に出会った生徒のカーシャさんと、また園内で再会(写真下)。すでに最上級生で後輩の指導にあたっていました。卒業後は野生植物の保護にかかわる仕事を目指すとか。ここの緑や花々がより鮮やかに感じられるのは、生徒たちの夢や志があふれているからかも!

パンプキン・ボーイズ